大分県の森林と林業
大分県の森林
- 植生
- 大分県|森林の植生
- 県の植生は、太平洋型気候・瀬戸内型気候・内陸山地型気候といった気候的要因や、内帯と外帯・火山地帯と非火山地帯といった土地的要因、地史や海流などの要因が重なって成立しています。県南部海岸にはアコウ、ビロウなどの亜熱帯性植物や、ウバメガシ林などの暖地性植生が見られ、内陸部の標高1,000m以上の山地帯では、ブナ林やミズナラ林などの温帯性植生やコケモモなどが群生する九州山頂帯植生があるなど、多様性に富んでいます。
- 歴史
- 大分県|森林の歴史
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江戸時代に幕府の山林保護政策により造林が進められる中、幕府の天領地であった日田でもスギの植林が盛んになり、筑後川を用いた水運が発達しました。木材需要が増加する中、日田に「木屋」と呼ばれる材木屋を営む人が生まれていきます。
明治維新後、全国でも例外的に民有林95%の林業地となり、明治期は木材業者が増えて協同組合の前身となる「日田郡木竹商同業組合(横江館)」が誕生しました。
昭和期には水運は廃止されてトラック運搬が盛んになり、原木市場が次々と開設されました。現在日田市には市内に7か所市場がある集散地となっています。
- 特色
- 大分県|森林の特色
- 日田のスギ林の特徴は、斉一な人工林という点にあります。挿し木で造林することで、樹形のそろった森林となっています。一方、森林が斉一であることも一部影響して、台風の際の被害が大きくなってしまうことを受け、「風に強い森づくり」として広葉樹の植林も進められてきました。
大分県の林業
- 資源の現状
- 大分県|資源の現状
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森林総蓄積は約1.5億㎥と全国の2.7%を占めており、天然林が2,772万㎥(広葉樹約93%)、人工林が1.2億㎥(針葉樹98%)となっています。森林総蓄積のうちの人工林の蓄積量は81%を占めているため、全国と比較して人工林率が高いことがわかります。(全国平均は64%)
人工林の齢級構成は、41年以上(9齢級以上)が約7割を占めており、昔から森林の計画的な伐採が進んでいることがわかります。
- 素材生産
- 大分県|素材生産
- 全体の素材生産量は120万㎥で蓄積量の1.0%を利用している現状があります。樹種別生産量比較としてはスギが85%、ヒノキが15%となり、用途別生産量では製材用が74%、合板が24%、木質チップが2%となります。
- 木材流通
- 大分県|木材流通
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情報募集中
- 木材の利用促進
- 大分県|木材の利用促進
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・県内の工務店の会である「木繋会(きづかい)」が、県民への地域材のアピールや工務店が施工した住宅事例を紹介しています。
・県では2016年から「大分県木造マイスター」を育成しています。県が建築士や建築設計に係る関係者に対して、林業、流通、木造に関する関連法令等の必要講義の研修を行っており、修了した人物をマイスターとして認定する制度です。
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