岩手県の森林と林業
岩手県の森林
- 植生
- 岩手県|森林の植生
- 冷温帯に属する岩手県では、ブナ・ミズナラを中心とした落葉広葉樹林帯が広範囲に広がっています。その広大な面積の中で山脈地帯、低地帯等地形ごとに異なる植生が見られるのも特徴の一つです。また、多様な植生に基づいて動物の分布も多様であり、カモシカ、ツキノワグマを始め、局所的に存在する小型動物などもみられます。
- 歴史
- 岩手県|森林の歴史
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戦後の復興期にはカラマツが、高度成長期には紙の需要に応えるためアカマツが盛んに植栽されてきたことから、いまでも人工林の樹種内訳においてはアカマツが半数以上を占めています。
2011年の東日本大震災では多くの海岸防災林が流失しました。陸前高田市の高田松原では、江戸時代から植えられてきたアカマツやクロマツが壮観を成していましたが、津波で流失してしまい、現在は元の美しい姿を取り戻すため植林が進められています。
- 特色
- 岩手県|森林の特色
- 全国に広く分布するアカマツですが、岩手県のものは一味違います。県木でもある南部赤松は、荒れた土地でもよく育ち、強度が高い一方で加工性にも優れており、化粧材や寺社仏閣用材として用いられてきました。近年では海外からの安いマツ材の輸入や松くい虫の被害によるダメージを被っていますが、今後の利用促進をはかる動きが県内で多く見られます。
岩手県の林業
- 資源の現状
- 岩手県|資源の現状
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森林総蓄積は約2.6億㎥と全国の4.7%を占めており、天然林が1.1億㎥(広葉樹約83%)、人工林が1.6億㎥(針葉樹96%)となっています。森林総蓄積のうちの人工林の蓄積量は60%を占めているため、全国と比較して天然林が豊富であることがわかります。(全国平均は64%)
人工林の齢級構成は、41年以上(9齢級以上)が約8割を占めており、大径木が多くほとんどの木が伐採期を迎えています。
- 素材生産
- 岩手県|素材生産
- 全体の素材生産量は146万㎥で蓄積量の0.6%を利用している現状があります。樹種別生産量比較としてはスギが54%、ヒノキが0%となり、用途別生産量では製材用が32%、合板が42%、木質チップが26%となります。
- 木材流通
- 岩手県|木材流通
- 岩手県森林組合連合会では、共販(木材市場での丸太販売)と直販(丸太生産現場から工場への直送販売)を行っており、特に共販においては各流通センターでの販売に加え、WEB入札システムを用いた販売も行っています。
- 木材の利用促進
- 岩手県|木材の利用促進
- 岩手県の木づかい運動では、「木にふれる」、「木を知る」、「木を使う」、「木を伝える」の4つの行動に取り組むための運動を推進しています。
岩手県の森林・林業の情報を
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