石川県の森林と林業
石川県の森林
- 植生
- 石川県|森林の植生
- 石川県は日本列島のほぼ真ん中に位置し、標高0mの海辺から2,702mの白山山頂まで垂直的な広がりをもっています。 さらに対馬暖流と冬期の季節風による多量の積雪の影響を強く受けるため、高度差による植生の変化に加えて、 海岸部の暖地性の植物から白山山頂部の寒地性植物まで多様であり、オオシラビソ林から照葉樹林まで、寒暖両系の森林が混在、共存することが特徴です。
- 歴史
- 石川県|森林の歴史
- 583kmにわたる海岸線を有する石川県では、古くから冬季の強い風と砂を防ぐため、海岸林を育ててきました。古くは承応3年(1654年)には河北郡において砂防造林を行った記録があります。1912年からは加賀市砂浜国有林での植栽が行われ、1959年からは内灘砂丘でニセアカシアやクロマツの植栽が行われてきました。現在も年間約30haの海岸防災林が形成され、人々の暮らしを守っています。
- 特色
- 石川県|森林の特色
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能登半島の輪島市や穴水町を中心に県木の「アテ」が植えられています。「アテ」は伐採されて木材として使用される際には「能登ヒバ」と呼ばれます。ヒバは日本では青森県と石川県の能登地方のみに育つ木で、とても貴重な木材と言えます。
能登ヒバは木目が細かく、ヒノキチオールという天然成分を多く含み、強力な殺菌・抗菌作用を持つことがわかっています。湿気に強く、腐りにくいという性質があり、輪島塗の木地として古くから使われており、住宅では土台や柱など重要な場所に使われる優れた木材です。
石川県の林業
- 資源の現状
- 石川県|資源の現状
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森林総蓄積は約7,500万㎥と全国の1.3%を占めており、天然林が2,514万㎥(広葉樹約76%)、人工林が4,987万㎥(針葉樹99%)となっています。森林総蓄積のうちの人工林の蓄積量は66%を占めているため、全国と比較して人工林率が高いことがわかります。(全国平均は64%)
人工林の齢級構成は、41年以上(9齢級以上)が約8割を占めており、大径木が多くほとんどの木が伐採期を迎えています。
- 素材生産
- 石川県|素材生産
- 全体の素材生産量は11万㎥で民有林蓄積量の0.16%を利用している現状があります。樹種別生産量比較としてはスギが89%、ヒノキが2%となり、用途別生産量では製材用が45%、合板が38%、木質チップが17%となります。
- 木材流通
- 石川県|木材流通
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情報募集中
- 木材の利用促進
- 石川県|木材の利用促進
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・石川県木材産業振興協会では、「いしかわの木づかい表彰」が実施されており、住宅部門、施設部門、製品部門の3種類で表彰されています。HP上で表彰作品が掲載されています。
・石川県白山市の県林業試験場では、2019年5月に大型製材品の乾燥技術を研究するための乾燥装置を整備し、直径30cm以上の大径材を乾燥させる技術研究を行っています。
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