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福島県の森林と林業

福島県の森林

植生
福島県|森林の植生
福島県は奥羽山脈と阿武隈高地によって3つの地方に分けられており、その気候は大きく異なります。阿武隈高地より西の地域の比較的寒冷な地域では落葉広葉樹を主体とする夏緑樹林が広がっており、逆に温暖な太平洋側の浜通り地方の低地では、スダジイやアカガシなどのシイ・カシ林が極相の照葉樹林が広がっているなど、山脈・高地によって大まかに植生が分けられているのが特徴です。
歴史
福島県|森林の歴史
江戸時代には全国的に各藩が植林を推奨しましたが、会津藩では植栽本数や管理方法を「杉の木の覚碑」に刻むなどして記録に残しました。
明治時代には木炭生産量が全国一となり、昭和の燃料革命後は奥久慈と鮎川の林業地で材木用のスギの拡大造林と木材産業の集積が進み、両地域の人工林率は50%を超えて県内を代表する新興林業地に発展しました。

1881年に県内初の製材所が開設されて以降、工場数が増加し木材市場や木材団地が形成され、1980年以降には集成材工場やプレカット工場が各地に整備されて生産力が飛躍的に向上しました。
特色
福島県|森林の特色
国内の桐としては最高級のブランドである会津桐は、会津三島町を中心に半径10kmほどの只見川沿いの一部地域に育った桐であり、主に下駄や桐箱、タンス、琴等に用いられます。桐は弥生時代の遺跡からも出土していますが、会津桐は1600年頃から植栽の歴史があると伝えられています。会津地方では女の子が生まれると桐を植える風習があり、嫁入り箪笥の材料として大切に栽培されてきました。

福島県の林業

資源の現状
福島県|資源の現状
森林総蓄積は約2.2億㎥と全国の4%を占めており、天然林が7,937万㎥(広葉樹約82%)、人工林が1.4億㎥(針葉樹98%)となっています。森林総蓄積のうちの人工林の蓄積量は64%を占めているため、全国と比較して人工林率が高いことがわかります。(全国平均は64%)
人工林の齢級構成は、41年以上(9齢級以上)が約9割を占めており、大径木が多くほとんどの木が伐採期を迎えています。
素材生産
福島県|素材生産
全体の素材生産量は95万㎥で蓄積量の1.1%を利用している現状があります。樹種別生産量比較としてはスギが70%、ヒノキが7%となり、用途別生産量では製材用が57%、合板が9%、木質チップが35%となります。
木材流通
福島県|木材流通

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木材の利用促進
福島県|木材の利用促進
・福島イノベーション・コースト構想に基づく農林水産プロジェクトとして、県産木材の需要を拡大し林業の再生をめざしています。構想では、県産木材を高度な技術で加工した集成材を生産したり、中大規模建築への木づかい促進などを行っています。

浪江町にある「福島高度集成材製造センター(FLAM)」では、県内最大規模の集成材を生産できる機械を設置し、耐震性や耐火性にも優れた大規模木造向けの大断面集成材を中心に付加価値の高い集成材を生産しています。放射線測定や品質管理も徹底して行われています。これらの取り組みは福島の復興と再生にも貢献しています。

・「木材製品需要拡大技術導入事業のプロジェクト」が行われており、県産材普及に向けた新技術や新用途の開発に対しての支援を行っています。

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