福岡県の森林と林業
福岡県の森林
- 植生
- 福岡県|森林の植生
- 県土面積の約45%を森林が占め、そのうち人工林は約65%、二次林が約25%を占め、自然林は1.4%ほどとなっています。1,000m付近にブナ林が存在しますが非常に少なく、またヒノキ林も少数です。海抜600m以上の山地でもっとも広い面積を占めるのはアカガシ・イヌガシを主とするシデ林となっています。
- 歴史
- 福岡県|森林の歴史
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県内有数の林業地である八女では、人工造林の歴史は江戸時代末期にさかのぼります。全国的にも珍しいスギの多品種産地で、「品種の八女林業」としても知られます。明治時代末期には、樽丸、桶板、造船用材などとしてスギ材を供給し、大正時代になり電気が普及するようになると拡大する電柱材需要にこたえて九州で有力な電柱用材産地となりました。
その後、電柱がコンクリート造に置き換わった現在では、培われてきた多品種生産の経験を生かして、それぞれの品種に合った建築資材や家具、酒蔵の麹蓋などとして需要を拡大しています。
- 特色
- 福岡県|森林の特色
- 出荷される丸太の内9割がスギである八女地域は、豊富な降水量と肥沃な土壌に恵まれています。年輪が詰まった上に赤みや艶が多いことから木目が美しい「美林の八女杉」と呼ばれてきました。「適地適木」の考え方から気象条件や森の条件、利用目的などを考え、多くの品種を改良してきたことが「品種の八女杉」と呼ばれる理由にもなっています。また、素材生産だけでなく、製材所、大工、職人が集積しており、山づくりから販売までを一貫して行えることもこの地域の特徴です。
福岡県の林業
- 資源の現状
- 福岡県|資源の現状
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森林総蓄積は約6,920万㎥と全国の1.2%を占めており、天然林が695万㎥(広葉樹約90%)、人工林が6,227万㎥(針葉樹99%)となっています。森林総蓄積のうちの人工林の蓄積量は90%を占めているため、全国と比較して人工林率が高いことがわかります。(全国平均は64%)
人工林の齢級構成は、41年以上(9齢級以上)が約8割を占めており、大径木が多くほとんどの木が伐採期を迎えています。
- 素材生産
- 福岡県|素材生産
- 全体の素材生産量は19万㎥で蓄積量の0.3%を利用している現状があります。樹種別生産量比較としてはスギが69%、ヒノキが24%となり、用途別生産量では製材用が83%、合板が5%、木質チップが12%となります。
- 木材流通
- 福岡県|木材流通
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情報募集中
- 木材の利用促進
- 福岡県|木材の利用促進
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・2014年から「福岡県木造・木質化建築賞」を設けて、木材利用量が多い建築物を表彰しています。
・2023年に国内最高品質の不燃木材「不燃木(フネギ)」を官民で開発し、九州で初めて難燃処理木材として国土交通大臣認定を取得しました。
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