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愛知県の森林と林業

愛知県の森林

植生
愛知県|森林の植生
名古屋市を中心とする都市部が存在する愛知県では、県土の約43%を占める森林のうち、スギ・ヒノキ等の人工林が約64%を占めていますが、県東北部の西三河・東三河地域や渥美・知多両半島の沿海部や都市部の社寺地に自然の植生が現存しています。また、多くの湿地やため池にみられる水生植物群落など多様な植生が成立しています。
歴史
愛知県|森林の歴史
名古屋は木曽から近かったこと、権力者がいたことで木材流通の拠点として発展しました。名古屋の中心部を南北に流れる「堀川」は、江戸時代初期の慶長15年(1607年)に名古屋城の築城に必要な木材を運搬するために掘削された人工の川です。その堀川の近くには全国からの木材が集積する「白鳥貯木場」がかつて存在しました。当時の木材運搬は水運によるものであったため、搬出入での利便が良く、水に木を浸けておくことで、木の色が白くなったり、防虫効果に最適であると考えられていました。
特色
愛知県|森林の特色
県東部に位置する三河地方の中でも特に森林面積の多い地域である奥三河地方のうち、南設楽郡、北設楽郡、新城市、東加茂郡、額田郡から産出するスギは、三河杉として知られています。鳳来町から産出するスギは特に品質が優れており、江戸城や日光東照宮の修復にも献上された材として知られています。親木から挿し木で増やされるため、良い特徴が受け継がれていきます。

愛知県の林業

資源の現状
愛知県|資源の現状
森林総蓄積は約5,270万㎥と全国の0.9%を占めており、天然林が965万㎥(広葉樹約74%)、人工林が4,307万㎥(針葉樹100%)となっています。森林総蓄積のうちの人工林の蓄積量は82%を占めているため、全国と比較して人工林率が高いことがわかります。(全国平均は64%)
人工林の齢級構成は、41年以上(9齢級以上)が約9割を占めており、大径木が多くほとんどの木が伐採期を迎えています。
素材生産
愛知県|素材生産
全体の素材生産量は10万㎥で蓄積量の0.2%を利用している現状があります。樹種別生産量比較としてはスギが53%、ヒノキが35%となり、用途別生産量では製材用が100%、合板が0%、木質チップが0%となります。
木材流通
愛知県|木材流通

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木材の利用促進
愛知県|木材の利用促進
・「あいち木づかいブック」を発行して県の森林の現状や木材利用、県産材の魅力などをまとめており、県産材情報を入手しやすくしています。
・県のHPでは県主導で行った公共施設・公共工事での県産木材事業の事例や「あいち木づかい表彰」の受賞作を掲載しています。
・森林林業関係者をはじめ一般の人々も利用できる施設として「木材開放試験室(オープンラボラトリー)」が1996年に設置され、木材の新商品の開発、試験などが行われています。試験室は県産スギを使用した大断面集成材を構造材としており、大型木造建築の事例にもなっています。

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