栃木県の森林と林業
栃木県の森林
- 植生
- 栃木県|森林の植生
- 県土面積の半分以上を森林が占めており、そのうち約17万haが針葉樹、約14万haが広葉樹、そのほかの針広混交林や竹林が約4万haという内訳になっています。特徴は、丘陵帯のスダジイ林から高山帯の矮性低木群落まで幅広いことです。関東以北で標高の高い白根山の存在などによるところが大きいとされています。
- 歴史
- 栃木県|森林の歴史
- 江戸時代に日光東照宮の建設のために多くの木材が使われた日光林業地をはじめ、八溝林業地や高原林業地など歴史の古い林業地が複数存在しています。県土の半分以上を豊かな森林が占め、木の生育に適した気候風土に恵まれた栃木県は、細やかな手入れを続けてきた担い手により古くから良質な木材を生み出し、社寺の造営や江戸の町づくりを支えてきた活発な林業地があり、その歴史は現在まで引き継がれ、関東甲信越随一の木材生産量を誇るに至っています。
- 特色
- 栃木県|森林の特色
-
徳川家康を祀る日光東照宮に至る3つの街道には日光杉並木が存在します。家康、秀忠、家光の三代にわたって徳川家につかえた松平正綱が、家康の死後20年あまりの歳月をかけて杉を植樹し、日光東照宮の参道並木として寄進したもので、樹齢400年にもなる杉が立ち並びます。
日光東照宮林務部などが保護する杉並木の木材は一般にはほとんど出回りませんが、天災、老齢化などによる枯損木の活用のため、まれに製品として加工されることがあります。
栃木県の林業
- 資源の現状
- 栃木県|資源の現状
-
森林総蓄積は約7,670万㎥と全国の1.4%を占めており、天然林が2,750万㎥(広葉樹約73%)、人工林が4,924万㎥(針葉樹98%)となっています。森林総蓄積のうちの人工林の蓄積量は64%を占めているため、全国と比較して人工林率が高いことがわかります。(全国平均は64%)
人工林の齢級構成は、41年以上(9齢級以上)が約9割を占めており、大径木が多くほとんどの木が伐採期を迎えています。
- 素材生産
- 栃木県|素材生産
- 全体の素材生産量は58万㎥で蓄積量の0.8%を利用している現状があります。樹種別生産量比較としてはスギが71%、ヒノキが16%となり、用途別生産量では製材用が80%、合板が2%、木質チップが18%となります。
- 木材流通
- 栃木県|木材流通
- 県西・県南地域の製材所は、首都圏に近い立地を生かし、工務店や材木店に販売するなど、流通販売方法の多様化が進んでいます。
- 木材の利用促進
- 栃木県|木材の利用促進
-
・県では「もくりん」と呼ばれるとちぎの木を生かす女子の会が設立しており、平成27年から活動を行っています。
・木材の素材及び製品生産が関東随一の量を誇ることから『とちぎの森の贈り物 とちぎのいい木 木製品カタログ』を刊行し、県産材の利用促進を推奨しています。
栃木県の森林・林業の情報を
お持ちの方はお知らせください。