秋田県の森林と林業
秋田県の森林
- 植生
- 秋田県|森林の植生
- 沿岸部にマツ林があり、海抜500m前後からブナ林が見られます。このあたりには天然秋田スギ林が分布していますが、ブナなどの広葉樹やほかの針葉樹との混交林もみられます。日本海側では現在、スギの人工林をはじめ、コナラ、ミズナラ、クリ、カスミザクラなどからなる二次林が山地帯下部を占めています。尾根などのブナの生育に適さない地域では秋田杉やヒノキアスナロからなる針葉樹林が発達しています。
- 歴史
- 秋田県|森林の歴史
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秋田、岩手、山形の各地にスギの化石が発見されたことから530万年前にはスギが生育していました。植林されたスギについて詠んだ歌が万葉集に掲載されていることから、奈良時代にはすでにスギの植林が行われていたことがわかります。
江戸時代には天然秋田スギが江戸や上方で流通し秋田藩の財源となっていました。江戸の大火災での復興用材として大量伐採されて蓄積量が急激に減少したため、秋田藩が保存を図るために留山制度を作り、スギ・ヒバなどの青木の伐採を制限しましたが、資源の衰退は進行しました。
- 特色
- 秋田県|森林の特色
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日本三大美林の一つに数えられる天然秋田杉は、年齢幅がそろい、木目が細かく強度に優れた材となり、古くから住宅用建材、高級化粧材等として活用されてきました。秋田県の伝統工芸品でもある曲げわっぱや桶、樽の生産にも利用され、国指定伝統的工芸品として認められています。
現在流通する秋田杉はほとんどが人工林で育ったものであり、天然秋田杉は非常に高価なものになっています。
秋田県の林業
- 資源の現状
- 秋田県|資源の現状
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森林総蓄積は約1.95億㎥と全国の3.5%を占めており、天然林が5,861万㎥(広葉樹約91%)、人工林が1.4億㎥(針葉樹97%)となっています。森林総蓄積のうちの人工林の蓄積量は70%を占めているため、全国と比較して人工林率が高いことがわかります(全国平均は64%)。
人工林の齢級構成は、41年以上(9齢級以上)が約8割を占めており、大径木が多くほとんどの木が伐採期を迎えています。
- 素材生産
- 秋田県|素材生産
- 全体の素材生産量は122万㎥で蓄積量の0.7%を利用している現状があります。樹種別生産量比較としてはスギが91%、ヒノキが0%となり、用途別生産量では製材用が43%、合板が43%、木質チップが14%となります。
- 木材流通
- 秋田県|木材流通
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情報募集中
- 木材の利用促進
- 秋田県|木材の利用促進
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・秋田県では県産スギの木材利用・販路拡大推進のために、工務店等を対象に「あきた材パートナー」としての登録を行っています。この登録を行うことにより、ソフト面・ハード面での支援が県から得られます。
・JR秋田駅の西口バスターミナルでは停留所すべてが秋田杉を使用して作られています。またJR秋田駅東西連絡通路や、秋田空港のラウンジにも秋田杉が用いられており、公共事業内で積極的に利用されています。
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