端材から生まれた木質塗り壁材

概要

Mokkunは、廃棄か燃料として使用される運命だった端材からできたチップやパウダーを主材料とした塗り壁材です。木が持つ調湿性や消臭性などの性質が実験により確かめられている建材です。

特徴

木質由来の性能を持った珍しい塗り壁

木の塗り壁Mokkun（モックン）は、国産材のヒノキ・スギの未利用資源を微粉砕し、各種自然素材を配合した木質の塗り壁材です。調湿・消臭・ストレス軽減・リラックス効果など木質由来の性能を持ち、快適な空間を作ることができます。各種性能も試験によって実証されています。

地域材と未利用木材資源の活用

日本は国土の3分の2を森林が占める世界トップクラスの森林国です。しかし、日本各地に共通して未利用森林資源の活用の問題があります。
Mokkunは日本各地の地域ブランド材を取り扱う材木屋と連携して製造できるため、地域産材を指定しての「ご当地Mokkun」の製造も可能です。地域材の端材を有効活用することで、ストーリーある空間づくりができ、日本各地の持続可能な森林資源の維持にも貢献できます。

ご当地Mokkunをご希望の場合は、eTREEへお問い合わせください。

健康に配慮した、自然素材100%の建材

木粉はもちろん、施工時に混ぜ込む「シラス」「すさ」も自然素材です。化学物質を一切含んでいないのでアレルギーをお持ちの方やお子様のいる家庭でも安心してお使いいただけます。

不燃指定の場所でも施工可能

Mokkunの原料は50％以上が木材ですが、国土交通大臣認定の不燃認定も取得している燃えにくい壁材です。公共施設や店舗など、不燃材料が指定される場所でもお使いいただけます。
※Mokkunの不燃認定は、「石膏ボード」+「指定の下塗り材（Ｕトップ）+「木の塗り壁Mokkun」の3点を使用することで取得できます。不燃認定が必要な場合は、この方法で施工する必要があります。

風合い

木質塗り壁のタイプ

パウダー状の塗り模様例

木材を内装に取り入れる際に木目を目立たせたくない場合もあるかと思います。Mokkunは塗り壁材のため木目が見えることはなく、塗り壁特有の落ち着いた仕上がりになります。また、Mokkunの粒度の違い（チップやパウダー）や塗り方を変えることで様々な塗り模様を表現できます。

使用事例

ヒノキ・SHIRO パウダーを用いた事例

岐阜県庁新庁舎2階にある大垣共立銀行ぎふ県庁支店での施工事例です。木がふんだんに使われた空間と調和して明るく入りやすい雰囲気となっています。
Mokkunは主原料の50％を木材にしながらも、国土交通大臣による不燃認定も取得しています。そのため店舗や公共施設など幅広い場所で施工が可能です。

ご当地Mokkun（富士ヒノキ・SHIRO チップ）を使った事例

JR東海 東京駅直上のワークスペース“EXPRESS WORK”での施工事例です。内装にMokkunを使うことで空間の木質化はもちろん、木の香りでのリラックス効果や作業効率の向上も期待できます。
この事例ではご当地Mokkun(富士ヒノキ)が使われています。各地で愛される地域材の未利用部分を活用して、ストーリーある空間づくりや日本全国の持続可能な森林資源の維持に貢献できます。

スギのバーク（皮）を用いた事例

岐阜県の木育施設「ぎふ木遊館」での施工事例です。構造材などの端材だけでなく、皮も塗り壁材として使用できます。木がふんだんに使われた空間にMokkunを取り入れれば、木が持つ効果を最大限感じながら明るく開放的な空間を演出できます。

ヒノキ・MUKU パウダーを用いた事例

住宅のリビングに取り入れた事例です。Mokkunの温かみのある風合いは洋にも和にも馴染みます。香りのよいヒノキのMokkunは、家で1番長い時間を過ごすリビングダイニングに最適です。

ヒノキ・パウダーを用いた事例

サウナ施設「新岐阜サウナ」のお食事処での使用です。

eTREEで提供可能なオプション

プロダクトストーリー

国産ブランド材の端材から生まれた商品

Mokkunは岐阜県産の東濃桧を活用したいという想いから生まれました。東濃ヒノキは、高級ブランド材の一つで、主に建築物の構造材として使われるためプレカットなどによって端材が多く発生します。これまで端材は廃棄か燃料としての利用に留まっていました。

「良質なブランド国産材なのにもったいない。なんとか有効利用できないか。」という想いから、端材を微粉砕して木の塗り壁「Mokkun」が誕生しました。Mokkunのヒノキに使用されるのは基本的には東濃桧ですが、日本各地の材木屋と連携することで他地域の木材活用にも貢献しています。

性能データにこだわる理由

さまざまな優れた性能や効果を持つMokkunですが、販売当初は施工後の変色が原因でクレームの絶えない商品でした。その原因が鉄汚染だと突き止めて原料や配合を見直すも、商品のネガティブなイメージは払拭できず、販売数も落ち込んでいきました。

商品の良さを知ってもらい、多くの人の手に届けたい。その想いから、産学官の連携による共同研究や自社での試験を行い、各種エビデンスの提示と改良を重ねています。

性能データ

Mokkunは、木質由来のさまざまな効果や性能を有します。

これらの効果や性能は各種研究や試験によって証明されています。例えば、リラックス効果については、ストレスがかかると増えると唾液中のアミラーゼをもとに実験を行っています。クロス張りの部屋ではアミラーゼの活性が上昇する一方、Mokkunの部屋は低下傾向にあることから、ストレス緩和効果が立証されました。

また、抗菌性能に関しては黄色ブドウ球菌を用いた実験を行っており、Mokkun入りの試験体では菌がほぼ死滅する結果を得ています。

提供：ヤマガタヤ産業株式会社

各種試験データは、
・岐阜大学応用生物科学部応用生命科学課程 天然物利用科学研究室 教授　光永徹 氏（香りとの関係）
・信州大学工学部建築学科 助教博士（農学）　中谷 岳史 氏（調湿性）
・岐阜大学名誉教授　箕浦 秀樹 氏（消臭性、不燃性）
の試験結果をもとにしております。

そのほかの性能データや詳細情報については商品カタログよりご覧いただけます。

商品バリエーション

参考設計価格（2023年5月時点）

樹種	タイプ	粒径タイプ	参考価格（円/m2）
ヒノキ	MUKU	チップ	2,000
ヒノキ	MUKU	パウダー	2,000
ヒノキ	SHIRO	チップ	2,300
ヒノキ	SHIRO	パウダー	2,300
スギ	MUKU	チップ	2,000
スギ	MUKU	パウダー	2,000

商品情報

スペック