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2023.3.31
「どの木材を使えば良いのだろう」
「屋外での使用に向いている木材はあるのだろうか」
「屋外で木材を使用した時に、長持ちさせる方法は?」
屋外で木材を使用する際に、上記のような疑問を持ったことはありませんか?本記事では屋外で木材を使用する際に選んだ方が良い木材について解説します。合わせて、屋外での使用に向いていない木材や、屋外で使用した木材を長持ちさせる方法についても解説します。
目次
屋外での使用に向いている木材には、以下のような特徴があります。
ここでは、それぞれについて詳しく解説します。
木の種類は、下記2種類に大きく分けられます。
屋外での使用に向いているのは、密度が高く、堅く重い木材になる「広葉樹」です。耐久力が高いため長期間の使用も可能で、強度が必要な本棚や食器棚として使われることが多い木材です。
丈夫で耐水性もありますが、非常に堅いためDIY用として使用するためには、高いスキルが必要になります。代表的な品種としては、ケヤキやウォールナット、チーク、ナラなどが挙げられます。密度が高く硬い木材について詳しく知りたい方は、下の記事もご覧ください。
木が腐るのは「木材腐朽菌」と呼ばれる菌が、セルロースやリグニンと言った木の成分を分解してしまうことが原因です。木材腐朽菌は湿度の高い場所で活発に活動するため、屋外など水にさらされやすい場所で使用する木材には、耐腐朽性を持つことが重要です。
耐腐朽性の高い木材の多くは「αカジノール」や「ヒノキオール」と呼ばれる独特の香り成分を含んでいます。代表的な品種としては、ヒノキやスギなどがあげられます。屋外で木材を使用する際には、腐りにくいということも重要な条件です。
「水と油」という言葉があるように油が水を弾くことはご存じの方が多いでしょう。上記の言葉と同様に、木材の防水特性は、タンニンや脂分など水を弾く成分が多く含まれているかで決まります。
木材に含まれるタンニンや脂分が水を弾くことで水分が木の中に浸透せず、腐朽菌の繁殖を抑えているのです。代表的な品種として、松やクリ、ナラなどがあります。
屋外での使用に向いている木材には湿気や乾燥に強いことや、腐りにくいなどの特徴があります。ホームセンターなどでも比較的手に入りやすい木材の中で、主に屋外での使用に向いている種類は下記の通りです。
それでは、それぞれの特徴について詳しく解説していきます。
檜は、浴室での使用例も多く見られるなど、水に強い特徴を持つ木材です。強度もあり腐りにくいため、古くから神社仏閣などの建築でも使用されてきました。
檜(ヒノキ)には、独特の香りが特徴の「αカジノール」や「ヒノキオール」という成分が含まれています。含有されている香りによって、虫や木を腐らせる「腐朽菌」への耐性が高くなります。屋外で使用しても腐りにくい木材となっています。
杉(スギ)は、木目がまっすぐ出ていることや柔らかく軽いという特徴から、加工しやすい木材として人気があります。日本書紀にも「船はスギで造れ」という記載があるほど水に強いことは古くから知られていて、水車の材料としても使用されていました。
仕上げに表面をバーナーであぶるとさらに耐水性が増すため、瀬戸内海地方では家の外壁などにも使われています。ホームセンターでも取り扱いがあり、比較的安価なため手に入りやすい木材です。
チークとはクマツヅラ科チーク属の広葉樹の総称で、日本で手に入るチークはほとんどがインドネシアで植林されたものです。木製タールを多く含んでいるため、水を弾き、耐水性が非常に高い木材です。
加えて、高密度であり高硬度のため、長年使用しても狂いが生じにくく耐久性が高い点も、屋外での使用に向いていると言えます。
赤松に多く含まれる樹脂「松脂(マツヤニ)」が水を弾くため、耐水性が高い木材です。特に、心材は水中での保存性が高いという特徴があります。
日本ではほぼ全国的に分布していることから、比較的安価で手に入れやすいのも特徴です。一方で、松脂に火がつくと非常に燃えやすいため、使用する際は、火気から離して使用しましょう。
ナラはチーク同様、高密度、高硬度のため、丈夫で狂いにくい木材です。水分に強い特徴から、ウイスキーの酒樽にも使用されています。ナラは、虎斑と言われる虎の模様にも似た木目が特徴でもあり、長く使い続けるほど味わいの出る木材です。
また、乾燥と湿潤の変化に強いという特徴もあります。屋外で使用する際には、水に強いだけでなく、湿度にも気をつけなければ、割れてしまうことにもつながります。乾湿の変化に耐性があることも重要な要素です。
マレーシアやインドネシアを原産とする広葉樹で優れた耐水性を持つセランガンバツは、ウッドデッキなどにも頻繁に使われる木材です。加工される木材の80%以上が黄褐色であるため、大量に木材が必要な場合も色を揃えやすいでしょう。
樹高が高く、多くの木材を生産できるため、比較的安価であることと程よい硬さからDIY初心者でも加工しやすい点が人気の理由です。
屋外での使用に向いている木材とは逆に、下記のような木材は屋内での使用がおすすめです。
ここでは、屋内での使用に向いている木材について、メリットやデメリットなどを紹介します。
パイン集成材はマツ科の針葉樹であるパインの間伐材から切り出した角材を、接着剤で貼り合わせたものです。軽く柔らかいため加工しやすいことが特徴で、無垢材と比較すると反りが少ないことや品質が均一であることはメリットと言えます。
集成材はさまざまに加工されたものが市場に出回っていて、用途に応じて選択の幅が広いことや、無垢材に比べて価格が抑えられることもメリットとなるでしょう。一方で、接着剤を使用した木材は、水分が原因で接着が剥がれることが多く、屋外での使用には向いていません。屋内使用の際も、日光が常に当たるところや乾湿の差が大きい場所での使用は避けておきましょう。
MDF材は、「Medium Density Fiberboard(ミディアム デンシティ ファイバーボード)」の略で、木材を繊維状にほぐした後、接着剤でボード状に成型した中質繊維板です。「カラーボックス」の材料としてよく使用されています。
密度が均一なため加工しやすく、加工中も割れにくいため、DIYの材料としてもよく使用されていますしかし、繊維状の木材を集合させているため、吸水性が高い木材です。雨の影響を受けやすい屋外での使用は控えておきましょう。MDFについて詳しく知りたい方は、ぜひ、下の記事もご覧ください。
屋外で木材を使用するには、水や腐朽菌に強い木材の種類を選ぶことも方法のひとつですが、より確実に木材を守るには「塗装」という方法もあります。
屋外で使用する木材を劣化から守るために、塗装が果たす役割は以下の3点です。
紫外線は木材を分解し「風化」と呼ばれる現象を引き起こします。しかし、塗装によって顔料を施し、表面に色をつけることで紫外線を遮り、木材を劣化から守るのです。また、塗装に含まれる樹脂や添加剤には、防虫、防腐、防カビ効果のある薬剤も含まれているうえ、樹脂には水を弾く性質もあります。
屋外で木材を使用するときには、塗装によって木材内部に薬剤を浸透させ、表面をコーティングすることで、より長く使用できる工夫をするのも重要な手段になるでしょう。また、木材の腐朽や虫害を防ぐ、防腐防蟻処理という手段も有効です。事例や詳細が知りたい方は、下の記事もご覧ください。
木材を屋外で使用するには、水に強く腐りにくい木材を選ぶことが必要です。
具体的には下記の様な点を重視して選ぶのがおすすめです。
集成材を代表とする、接着剤を使用した木材は、屋外での使用には向いていません。また、水分や乾燥に弱い特徴を持つ木材を屋外で使用したい場合は、「塗装」を施すのもひとつの手です。
屋外使用に向いている木材の種類を正しく選び、塗装で劣化を防ぐことが、屋外で使用した木材を長く楽しむ一番のポイントになることでしょう。森未来では屋外で使用する木材含めさまざまな木材を取り扱っております。気になり方は、ぜひお問い合わせください。
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