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2023.2.2
高級感のある深い赤褐色、光に当たると輝く模様など、魅力的な特徴をもつ「マホガニー」。その美しさから「カリブの宝」と呼ばれることもある程です。名前は聞いたことがあるけれど、どんな木なのか詳しくは知らない、という人も多いのではないでしょうか。この記事では、マホガニーの基本情報から流通状況、材の特徴や用途、代替材などについて紹介します。マホガニーがどんな木か知りたい人には役立つ情報なので、ぜひ活用してください。
目次
マホガニーは、ウォールナット・チークとともに、世界三大銘木の一つであり、希少で高級な材として知られています。マホガニーの語源は、原産地である中米ホンジュラスの現地語で、黄金色を意味する「Mahogoney」だといわれています。
マホガニーとは、中南米原産センダン科マホガニー属の3種の木を総称した呼び名です。3種はそれぞれ、生育地域によって次のように呼ばれています。
にマホガニーと名がつく別の樹種も存在します。それらと区別するため、3種のマホガニーは「真正マホガニー」や「純正マホガニー」と呼ばれることもあります。
参考:株式会社マルホン
マホガニーは、大航海時代に中南米からヨーロッパにもたらされました。18世紀に入ると、ヨーロッパで流行した家具の材料に最適だったことから、マホガニーの需要が増大。結果、中南米のマホガニーは乱伐され資源が枯渇してしまいます。
現在、中南米原産の純正マホガニーは、乱伐や違法伐採を防止するため、ワシントン条約によって取引が制限されています。そのため、今日流通しているマホガニーは、東南アジアやアフリカで植林されたものが多く、木目や色合いが似たような木材をマホガニー材と呼ぶケースもあります。
マホガニーは、時間とともに深まる赤褐色の木肌を特徴とします。その美しい色合いから、「マホガニー」は色の名前としても使われており、ファッションやメイクの世界で耳にすることもあるでしょう。
他の樹種にはない色味と高級感は、木そのものを楽しむ無垢材の家具や一枚板テーブルに最適です。ほかにも、楽器に使うと深みと温かみがある音になるとされ、ギターやドラムなどに好んで使われます。
マホガニー材の特徴である深く上品な赤色は、磨くほどに美しくツヤを増すといわれます。その美しさは、名前の語源「黄金色」にもふさわしいものです。また、マホガニーを柾目に挽くと、一定周期で「リボン杢」と呼ばれる縞模様があらわれます。
光のあたり具合で1本1本の縞が輝いて見えるリボン杢もまた、人々を惹きつけるマホガニーの魅力の一つです。
マホガニーを特徴付ける深い赤色は、経年変化によって徐々に深みを増していった結果です。最初は全体的に淡い色の木肌が、光や空気にさらされて深い赤褐色に変化し、美しさを増していくのです。経年変化は、天然木の家具や内装の面白味の一つです。
マホガニーは、色が変化するスピードが比較的早く色味の変化も大きいため、経年変化を肌で感じながら楽しめるでしょう。
やわらかく加工しやすい一方で、耐久性もあるマホガニーは、家具のデザインに影響を与えました。オークやウォールナットでは不可能だった繊細な装飾や彫刻、線が細い曲線ラインの家具が作れるようになったのです。
マホガニーで作られた優雅なデザインの家具は、今もアンティークで見られます。また、ドミニカ共和国にある、400年以上前のマホガニーの彫像が現在も健在であることは、その耐久性の高さを証明しています。
中南米の純正マホガニーは流通せず、植林されたマホガニーも希少なため、見た目が似ている別の樹種がマホガニーの代替として使われています。代替材の意匠性や性質は本物のマホガニーにも見劣りせず、それでいて価格は抑えられるので、重宝されています。
代表的な代替材の「アフリカン・マホガニー」と「サペリ」を紹介します。
アフリカン・マホガニーは、主に中央アフリカを産地とするセンダン科カヤ属の木です。分類学的にはマホガニーと異なりますが、材の見た目が似ているため名前にマホガニーとつけられています。成長すると樹高60mにもなる大木で、虫害や腐朽にも強い性質があり、古くからカヌーの材料として活用されてきました。
マホガニーと同様に、光に当たると輝く「リボン杢」をもつ木肌の美しさは、本物と比べても見劣りしません。一枚板テーブルやギターの材料として世界中で人気があります。
サペリは、アフリカ原産のセンダン科エンタンドロフラグマ属の木です。先述の「アフリカン・マホガニー」と同様に、マホガニーとは別分類の木ですが、木肌や木目が類似しているので「サペリ・マホガニー」と呼ばれることもあります。
美しい「リボン杢」と、時間とともに深まる赤褐色の色味がマホガニーとよく似ていながら、それほど高価ではないため、人気を集めています。家具や楽器の材料として、マホガニーと遜色ない品質を備えている優れた材であることは間違いありません。
世界三大銘木として人気があるマホガニはー、家具や楽器作りに欠かせない材です。本家本元ともいえる中南米原産の”純正”マホガニーは、人々を魅了する美しさゆえに乱伐され、現在では手に入れることができません。それでも市場から求められるマホガニー材は、東南アジアやアフリカで植林されたものが流通しています。そのほかに、木目や色味がマホガニーとよく似た別の樹種が、代替材として需要を支えているのです。
森未来では、様々な木材を豊富に取り扱っています。気になる方は、ぜひお問い合わせください。
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