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2023.1.26
フローリング材には「無垢フローリング」や「複合フローリング」といった種類があり、どのようにフローリングを選べばいいのか迷っている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、そういった方に向けて、フローリング材の種類や、それぞれのメリット・デメリットを解説しています。
気になる価格やおすすめの樹種などについても説明していますので、この記事を読めば自宅に適したフローリングを見つけるヒントになるでしょう。
目次
それでは早速フローリング材の種類について説明していきます。フローリング材は、大きく分けて「無垢フローリング」と「複合フローリング」の2種類に分けられます。
複合フローリングは、さらに以下の3種に分類可能です。
まずは、それぞれの特性を表にまとめたので、ご覧ください。
種類 | 木質感 | 寸法安定性 | 傷への強さ | 価格帯 |
---|---|---|---|---|
無垢 | ◎ 強く感じられる | △ 湿度変化による伸縮が大きい | △ 弱い | △ 高め |
挽き板(複合フローリング) | ○ 感じられる | ◎ 安定 | △ 使用する木の硬さに依存する | △ 高め |
突き板(複合フローリング) | ○ 感じられる | ◎ 安定 | △ 弱い | ○ 低め |
シートフローリング | △ 感じにくい | ◎ 安定 | ○ 傷つきにくくしているものが多い | ○ 低め |
以下、種類ごとに詳しく解説していきます。
無垢フローリングとは、丸太から切り出した無垢材をそのままフローリングに加工した床材です。基本的には木材を重ねておらず、同じ種類の樹種のみで形成されているため「単層フローリング」とも呼ばれます。
ホームセンターでも購入できる種類もありますが、大量生産が難しいものは専門メーカーへの問い合わせが必要になるでしょう。原材料の等級やサイズなどによって価格に幅があります。
無垢フローリングのメリットは、天然木が100%使用されているため、木が持っている「温かみ」を最大限に満喫できる点です。時間が経つにつれて風合いが変化していくので、さまざまな表情を楽しめます。
また、柔らかな質感であるため、足への負担が少ない点も大きなメリットです。特に、年齢を重ねて歩くのが大変になった時にこそありがたみを感じるかもしれません。年を経れば経るほど、魅力が増す床材です。
無垢フローリングのデメリットは、反りや収縮、傷つきやすい点です。寸法安定性も低いため、湿度による伸縮が大きく、冬と夏でフローリングの継ぎ目部分の隙間幅が変化することもあります。また、床暖房に使用できないケースが多いので、床暖房の設置を考えているのであれば、別の床材を使用するのが無難でしょう。
無垢フローリングのメンテナンス方法は、表面の塗装によって異なります。ウレタン塗装であれば、ウレタン樹脂が表面を保護してくれるため、定期的なメンテナンスは基本的に必要ありません。
オイル塗装の場合は傷に対する耐性が低いため、メンテナンス用の自然塗料を半年に一回ほどの頻度で上塗りしましょう。
塗装について詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてみてください。
▷DIY必見!木材塗装のやり方から塗料の種類や特徴まで徹底解説
複合フローリングとは、合板などの基材に見栄えが良くなるよう化粧材を張り合わせたものです。無垢フローリングよりも一般的に普及しており、「集合住宅用」や「床暖房用」など、用途に応じたフローリングを選ぶことも可能です。
複合フローリングは大きく分けて3つの種類があります。
複合フローリングは合板などの基材に、化粧材として天然木やシートを張り合わせているので伸縮が少なく、反りなどの狂いが起きにくくなっています。そのため、床暖房に使用できる商品も多数あります。
また、複合フローリングは多くのメーカーから生産されており、デザインのバリエーションが豊富な点もメリットとして挙げられるでしょう。
複合フローリングのデメリットは、木目が加工されているため、無垢フローリングと比較すると味気ない印象を持つ場合があります。また、複合フローリングは硬質であるため「踏み心地が悪い」と感じる人もいるかもしれません。
挽き板フローリングとは、フローリングの表面に張りつける化粧材の厚さが2~3ミリである複合フローリングの一種です。化粧材には天然の木材が使用されています。
挽き板フローリングは、無垢フローリングと遜色がないレベルで木の風合いを楽しめるのが大きな魅力です。それに加えて、無垢フローリングに比べると、寸法安定性も高いです。無垢フローリングは冬と夏で隙間の大きさが変化する可能性が高いですが、挽き板フローリングは無垢フローリングほど寸法変化を気にすることもなさそうです。
挽き板フローリングは、複合フローリングの中でも価格が高い傾向にあります。そのため「価格を抑えることを重視したい」という人には向かないかもしれません。
また、挽き板フローリングは、経年劣化しやすい特徴があります。日に焼けて変色しやすい点はあらかじめ考慮しておきましょう。ただし、経年劣化による色の変化も「風合い」として楽しめるので、メリットとも捉えられます。
突き板フローリングとは、フローリングの表面に張りつける化粧材の厚さが0.3~0.5ミリである複合フローリングの一種です。挽き板フローリングと同様、化粧材には天然の木材が使用されています。
突き板フローリングのメリットは、品質が均一で扱いやすい点です。また、施工も容易であるため、施工後の仕上がりが業者の技術によって左右されにくいといえます。
無垢フローリングや挽き板フローリングには劣りますが、木の風合いも感じられるでしょう。価格が低めなので、手に入れやすいのも魅力です。
突き板フローリングのデメリットは、傷に弱い点です。化粧材の厚さが0.3~0.5ミリなので、その厚さ以上に深い傷ができると、下地の基材が見えてしまいます。修復も難しく、傷ついた部分の張り替えが必要になるケースもあります。
また、無垢フローリングと比べると木の持つ温かみや高級感を感じにくく、物によってはチープな印象を与えてしまうでしょう。
シートフローリングは、複合フローリングの一種で、基材にプリントされたシートがはってあるフローリングです。プリントの種類は木目のものであったり大理石のものがあったり、バリエーションが豊富です。フローリングの中では唯一、天然木が使用されていません。
シートフローリングは、価格が低めなので、手に入れやすいのが大きなメリットです。
さらに、表面にはるシートの種類が幅広いので、好みに応じたデザインを探しやすいでしょう。経年劣化しにくいのでお手入れも簡単です。表面が木ではなくシートなので、水がしみこみにくい構造になっています。小さな子どもがおり、床を汚れることが考えられる場合は、シートフローリングは便利でしょう。
シートフローリングの大きな欠点は、無垢フローリングや天然木を使用した複合フローリングと比べて、チープな印象を与えてしまう点です。
最近の印刷技術は進化しており、一瞬見ただけでは天然木と変わらないように見えるものもあるでしょう。しかし、木の温かさや柔らかな質感を表現することはどうしてもできません。
温かな空間づくりにこだわりたい人には、シートフローリングは向かないでしょう。
ここからは、家の場所ごとにおすすめのフローリング材を紹介していきます。
家族がくつろげるリビングには、木の風合いを感じられるフローリングを張るのがおすすめです。無垢フローリングや挽き板フローリング、突き板フローリングから、価格帯や好みに応じて選んでみましょう。柔らかな質感や木の温もりが、家族で過ごす空間を優しく穏やかなものに演出してくれます。
ただし床暖房の設置を考えているのであれば、床暖房に対応したフローリングを張りましょう。
毎日の炊事を行うキッチンには、複合フローリングを張るのがおすすめです。キッチンは水や油が床にこぼれる可能性があるため、耐水性や汚れを防ぐ効果がある複合フローリングがうってつけでしょう。
お皿やフライパンを落とす可能性があることを考えると、衝撃に強いフローリングを選びたいですね。
無垢のフローリングに強度をもたせた強化フローリングもあります。圧密という技術で化学物質を使わないため、安心安全なフローリングもおすすめです。
気になる方は、下の記事も参考ください。
寝室には無垢フローリングが良いかもしれません。天然木の香りがリラックスにつながり、質の高い眠りに誘うでしょう。天然木の香りに包まれながら眠るのは極上の贅沢といっても過言ではありません。
寝室は素足で過ごすことも多く、天然木の柔らかな肌触りを堪能するにはうってつけです。寝室を癒しの空間にしたいのであれば、無垢フローリングの良さを活かしてみてはいかがでしょうか。
また、防音に配慮した無垢のフローリングもあります。気になる方は、下の記事もご覧ください。
ここで、それぞれの床材における価格の目安を以下の表で紹介していきます。※施工費は含まず、あくまで参考程度。
種類 | 価格の目安 |
---|---|
無垢フローリング | 4,000円~1万4,000円/㎡ |
挽き板フローリング(複合フローリング) | 6,000円~1万3,000円/㎡ |
突き板フローリング(複合フローリング) | 3,000円~6,000円/㎡ |
シートフローリング(複合フローリング) | 3,000円~5,000円/㎡ |
無垢フローリングや挽き板フローリングは、使用する木の種類やグレードによって価格が異なるため、価格帯が広いのが確認できます。特に無垢フローリング銘木地のフローリングなどもあり高級路線の商品もあります。また、突き板フローリングとシートフローリングは同じような価格帯です。
フローリングは使用する樹種によって大きく印象が変わります。樹種によって特性も異なるため、どの種類が自宅のフローリングに適しているかをよく検討しましょう。ここからは、フローリングにおすすめの樹種3つを厳選してご紹介します。
ウォルナットは、落ち着いた深みのある色合いが高級感を感じさせる樹種です。「チーク」や「マホガニー」と共に「世界三大銘木」に数えられています。木質が綿密でありながら寸法安定性の高いので、フローリング材として高い人気を集めています。ウォルナットをフローリング材として使用すれば、シックで落ち着いた空間を演出できるでしょう。
オークは、ブナ科の針葉樹で、日本のフローリング材で中心となっている木材です。「虎斑」と呼ばれる模様を楽しめるのも魅力ですが、特筆すべきはその材質です。適度な硬さがありながら弾力もあわせ持っており、耐水性や耐久性、寸法安定性にも優れています。加工性も高いため、扱いやすさも魅力です。
高級なイメージを持つヒノキは、日本を代表する針葉樹の木材です。ヒノキ風呂として使用されていることもあり、馴染み深い木材ではないでしょうか。ヒノキは強度が高く、湿気にも強いため、耐水性や耐腐食性に優れています。
ヒノキのさわやかな香りにはリラックス効果が期待できるため、フローリング材として使用すれば、自宅を癒しの空間にできるでしょう。踏み心地がよく、木目も美しいので、和モダンスタイルのリビングにもおすすめです。
フローリングの張り方によって、お部屋のイメージが大きく変化することをご存知でしょうか。デザインに妥協したくないのであれば、フローリングの張り方にもこだわってみましょう。ここからは張り方の種類とその特徴を解説していきます。
乱尺張りは、さまざまな長さのフローリング材を用い、つなぎ目をランダムに配置していく張り方です。「フローリング」と聞いて、最初にイメージする人も多いかもしれません。同じ長さのフローリング材をそろえる必要がないので、費用を抑えることにもつながります。
斜め張りとは、壁に対してフローリング材を斜めに張っていく方法です。床が斜めに張ってあると、床に目が行きやすいため、印象が強くなります。「こだわりの床材を利用したいので、床材を目立たせたい」という方にうってつけの張り方といえます。
市松張りとは、同じ長さの木片を組み合わせて正方形を作り、市松模様に張り合わせていく方法です。教室の床で用いられていたこともあり、どこかノスタルジックな印象を与えるフローリングです。住宅に取り入れれば、ほっとするような優しい空間を演出できるでしょう。
りゃんこ張りは「定尺張り」とも呼ばれています。名前の通り、同じ寸法のフローリング材を、一定の長さでずらして張っていく方法です。部屋全体が整った印象になり、人気の高い張り方です。
同じ大きさのフローリング材を、直角を作るようにV字に張っていく方法です。別名「矢羽張り」とも呼ばれており、ヴェルサイユ宮殿にも用いられていました。
住宅にもマッチし、クラシックでエレガントな印象を与えられます。
フローリング材は「無垢フローリング」と「複合フローリング」の2種類に分けられます。無垢フローリングは天然木のみを使用しているため、価格が高くなりがちですが木の風合いを最大限に楽しむことが可能。
複合フローリングは、湿度変化による伸縮が少ないため、寸法安定性が高いメリットがあります。
それぞれによって特性が異なるため「自分が重視したい点はどこか」や「どのように利用するか」を考えることが、納得のいくフローリング選びの第一歩です。
森未来は木材情報を集約したプラットフォーム「eTREE」を展開しています。 その中でも、全国の木材事業者・木材加工業者とのネットワークを生かしたプロの木材コーディネーターが あらゆる木材の調達・加工をお手伝いします。
無垢フローリングや複合フローリングを取り扱っており、おすすめの樹種で紹介したウォルナットやオーク、ヒノキの取り扱いもありますので 木材の調達・加工にお困りであればぜひご相談ください。
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