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2022.12.21
世界には様々な樹種が存在しますが、材質や形がきわめてまれであること、またきわめて秀でていること、さらには鑑賞価値がきわめて優れることなど、市場価値が高い木材のことを、一般的に「銘木」といいます。
特に、世界的に美しいとされ希少で価値が高い3種類の木、「チーク」「マホガニー」「ウォールナット」のことを世界三大銘木といいますが、今回ご紹介する「ブビンガ」も、美しく希少性の高い木材として、高級家具などによく使われます。今回はブビンガの特徴やその注意点を紹介しますので、ぜひご自身のライフスタイルの参考にして頂けると幸いです。
目次
ブビンガとはどのような木材なのでしょうか?木材の材質や形、見た目などは、その生育環境によって大きく変わってきます。たとえば、日本のような四季がはっきりした気候の元では、樹木にははっきりとした年輪が確認できますが、熱帯地域など一年を通じて気候の変化が少ない地域では、はっきりとした年輪が確認できないような樹種もあります。ブビンガがどのような樹木なのか、紐解いていきましょう。
ブビンガとは、マメ科、ジャケツイバラ亜科ブビンガ属に属する3つのそれぞれ近縁な種に対する総称であるといわれています。熱帯アフリカ原産での常緑広葉樹で、複数の国や地域に渡って生息するため、現地での呼び名や、ブビンガの範囲が異なると言われています。なお、ブビンガという呼び名はカメルーンの言葉に由来するそうです。
河川や沼地の近くに多く生息し、幹の太さは直径3m、高さは25~30mにもなる大変な巨木になります。
ブビンガは大変硬く、シロアリにも強い特徴をもつことから、家具だけでなく装飾材や床材などの材料としても好んで使われています。
木の断面を見ると、外皮近くは淡黄色の色調、そしてそれより内側はチークやカリンに似た華やかな橙から赤色を帯び、また葡萄杢といった特徴的な杢目が見られることから、見た目にも美しい木材として有名です。
なお、伐採直後の生材の時に独特の匂いを放つため乾燥は時間をかけてしなければなりませんが、乾燥後は無臭になると言われています。
このように私達の生活にも取り入れられるようになったブビンガですが、どのようなメリットがあるのか解説していきます。
ブビンガは現地では「神の宿る木」とも言われ、それだけ大きく太く成長します。市場に出回っているブビンガ材は、樹齢400から500年、中には1000年超えのものも確認できるようです。それだけ長い時間をかけてゆっくりと成長するため、ブビンガ材は繊維がとても緻密で堅くて重く、また粘りがあるため、加工には手間がかかると言われています。
一方で、その堅さゆえに耐摩耗性が高く、傷やへこみにも強いことから小さなお子様がいるご家庭などでもテーブルなどの家具に安心して使えると言われています。また、その粘りから折れや裂けに対しても強く、まさに一生ものの家具などにはぴったりの木材です。
木材がとても頑丈で長持ちするので、それだけ経年変化も楽しむことができます。
ブビンガは美しい木目が人気の理由のひとつとご紹介しましたが、時間の経過とともに味わいを増していく経年変化(エイジング)も大きな魅力です。
当初は華やかな赤みがあり、チークやカリンにも似た明るいつやのある色合いが特徴ですが、紫外線などの影響により時とともにゆっくりと変化し、しっとりと落ち着いた、味わい深いつやと色合いに変わっていきます。
もともとの鮮やかな杢目に、時がたつごとに味わいを増す深みが加わることで、日々の暮らしの中により一層ブビンガならではの存在感と、高級感を漂わせてくれるでしょう。
木を暮らしの中に取り入れる際には、木材の大敵となるシロアリにも気を付けたいところです。日本には20種類以上のシロアリが生息していると言われており、ひとたび住宅に侵入、営巣してしまうと、柱や梁といった構造材だけでなく木製の家具も食害してしまう可能性があるため、注意が必要です。その点、ブビンガはもともとの頑丈さに加えて、虫害にも強い木材なので、長く安心して使うことができるでしょう。
次にどのような点に注意して取り扱えば良いのか、解説していきます。
ブビンガは繊維が緻密で堅いがために、乾燥にとても時間がかかり、かつ乾燥の過程で狂いが生じやすいという特徴があります。
また、製品となったあとも、そのままだと木の吸放湿作用によって収縮や膨張が起きてしまうため、ダイニングテーブルをはじめ玄関の上がり台やフローリングといったある程度広い面でブビンガを使用する場合は、塗装を検討してみてもいいかもしれません。
これまでご紹介してきたようにブビンガはとても重たく、硬い木材であるため、DIYで加工して用いるにはハードルの高い木材といえるでしょう。近
年はブビンガの一枚板をインターネットなどでも購入できるようになっているようですが、木材の加工のことや乾燥のこと、またお手入れについて十分な知識を有していないと、高級材の魅力が半減してしまう結果にもなりかねませんので、ブビンガ材を購入したいと思ったら、まずは専門性の高いプロに相談するのがよいかと思います。
最後に、ブビンガ材の特徴をより活かすためにはどんな用途が適しているのか、家具としての利用も含めてご紹介していきます。
ブビンガ材の用途といえばまず何より、その美しい見た目を生かす、一枚板などのテーブルや座卓、カウンターといった高級家具が挙げられます。
深い色つやと重厚な存在感が暮らし心地や心の豊かさをぐっと増してくれるでしょう。長く愛用してその経年美を楽しむのにも、ブビンガの無垢材で仕上げた家具はとても適しています。
ブビンガは大径がとれるのと、たたいた時の音質がよいという理由から、近年ではケヤキに代わる和太鼓の材料としても使われてきました。
和太鼓以外にも、ギターやベースに使用した場合にはしっかりとした重低音を響かせ、音の伸びもよいと評判です。美しさと派手さを兼ね備えた杢目から、ボディ材として使用されることが多いようです。ブビンガでできた楽器もまた、高級品として重宝されています。
美しい杢目のブビンガをより安価に、手軽に暮らしに取り入れられるように、ブビンガ材の突板仕上げも登場しています。ブビンガの重厚感のある色つやは和室家具にも相性がよいため、ブビンガの突板製品は様々なテイストの家具に用いられ、飲食店などでも好まれているようです。
いかがでしたでしょうか。
今回は世界的に有名な銘木のひとつ「ブビンガ」について、その特徴と扱ううえでの注意点をご紹介しました。
ブビンガ材の美しさは多くの人を惹きつけますが、そのぶん高級で気安く手が出ないかもしれません。ですが、このような木が存在するのだと知っていただくキッカケになればと思いましたので、今回紹介させていただきました。
森未来では、ブビンガの一枚板や突板のご提供が可能です。気になる方はぜひ、ご相談ください。
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