商品紹介
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2022.9.6
・木材を使いたいけど、どんな樹種があるのか知りたい
・樹種は聞いたことあるけど、どんな特性があるか知りたい
などなど
設計・デザイン業務の傍ら、素材のリサーチや情報収集、サンプル集めなどに時間が取れない方もいらっしゃるかと思います。
そんな皆様に今回は樹種にスポットを当て、eTREEに掲載している商品情報をお届けいたします。
今回は「青森ヒバ」についてご紹介させていただきます。
ヒバはアスナロ属のアスナロとその変種であるヒノキアスナロに分かれる1属1変種の日本固有の樹木です。木材としては区別なく扱うことが多いことから総称してヒバと呼んでいますが、樹木としては違いがあり、生息域はアスナロは関東から九州にかけて分布し、ヒノキアスナロは北海道から関東北部などに主に分布しています。
また、アスナロは種子更新で、ヒノキアスナロは伏条更新(地面についた枝の接地面から根が生えて独立して成長する)によって繁殖することもあります。
青森ヒバと呼ばれるのは青森県の下北半島や津軽半島を中心としたヒノキアスナロのことで、この天然林は日本三大美林のひとつに数えられます。
ヒバの大きな特徴は「防虫」、「抗菌」、「芳香」です。
これらの特徴には、ヒバに含まれるヒノキチオールやツヨプセンなどの抽出成分が関わっており、防虫・抗菌効果には主にヒノキチオールが、芳香効果には主にツヨプセンが関わっています。
これらの成分、特にヒノキチオールは、青森ヒバの心材にふんだんに含まれており、その含有量は世界中の樹木の中でもトップクラスです。ちなみにヒノキチオールは「ヒノキ」の名前がついていますが、国産のヒノキには含まれていない成分でタイワンヒノキから発見された成分です。
例えば室内内装の使用を考えるとダニ、ゴキブリなど、柱などの建築材料を考えるとシロアリなど人あるいは木材に対し害虫と考えられます。これらの昆虫に対し忌避性(寄せ付けにくい効果)や殺蟻性があることがわかっています。またシロアリの殺蟻性は、製材1年後の材では120時間で、製材後6年の材では240時間でシロアリの死中率が100%という報告もあり、長期間にわたって成分が材内に残っていることが知られています。
木材が腐る原因のひとつに木材腐朽菌と呼ばれる菌があります。木材腐朽菌は、適度な温度、水分、酸素、栄養があると増殖していき、木を腐らせていきます。ヒバの成分はこの木材腐朽菌にも強く、心材部の耐朽性区分によると大(野外試験で7~8.5年)と評価されています。また、各種菌の繁殖やカビ発生を抑制する効果があります。
ヒノキチオールの抗菌効果はにおいの原因菌に対しても有効で悪臭を抑える効果があります。またツヨプセンなどの中性油により、爽やかな香りが広がり、リラックス効果があります。そのためヒバ材からこの抽出成分を集めたヒバ油をスプレーなどで簡単に使用できるような商品も販売されています。
「総ひば造りの家には、蚊が3年間は入らない」ともいわれ、古くから建築資材として用いられています。また、青森ヒバの特徴を活かしてデッキ材や橋梁など外部にも使用されています。世界文化遺産であり国宝の「中尊寺金色堂」や「弘前城天守」などに使用されています。
eTREEでは青森ヒバのフローリングやパネリング、デッキ材を掲載しております。特にデッキ材は150年生以上の天然青森ヒバを厳選し、心材のみを使用しています。また、青森ヒバの香りや肌合いの良さを活かすために独自の乾燥方法で乾燥しています。しかしいくら耐朽性が高い木材だとしても、水気があると腐朽してしまう可能性が高くなります。 そのために裏溝加工することで風通しをよくし、表面にアーチ状の加工を施すことで水はけが良い仕様になっています。
また、eTREEの商品検索では出てきませんが、長尺のデッキ材のほか、簡単に施工できるジョイント式のウッドデッキもあります。裏面についたプラスチックの型によって簡単につなぎ合わせることができ、貼り合わせる方向なども工夫できます。
最後までご覧いただきありがとうございます!!
青森ヒバについておさらいすると
・日本三大美林のひとつで、青森県の下北半島や津軽半島を中心とした天然林のヒバ材のこと。
・大きな特徴は、虫を寄せ付けにくい忌避性や殺蟻性の「防虫」、木材腐朽菌などの菌に対する「抗菌」、悪臭を抑制し、リラックス効果のある「芳香」の3つ。
・内装材としても外構材としても使える樹種。
でした。
いかがでしょうか。「青森ヒバ」の魅力が少しでも伝わっていれば幸いです。
サンプルもございますので、青森ヒバの使用や疑問、設計・デザインに取り入れたいなどご要望がありましたら、ぜひお問い合わせください!!
お問い合わせをお待ちしております。
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