補助金

2025.3.4

木材補助金のガイド:申請時の注意点や確認ポイントを解説!

eTREE編集室

近年、これまで木造が採用されてこなかった非住宅・中高層建築物においても、木造木質化が推進されています。また、その県や地域の木を積極的に使う取り組みも活発になってきています。

そこで注目したいのが「木材補助金」という制度です。補助金を活用することで、コストを抑えながらの木材利用が可能となります。本記事では、木材補助金の概要や申請時にチェックしたいポイント、申請の流れについて詳しく解説します。

木材補助金とは

木材を使った空間。木材補助金のイメージ。

木材補助金とは、木材の利用を推進するため、国、⾏政、団体が⼯事費や設計費、材料費等に対して助成⾦を⽀給する制度です。

補助金と一口に言っても制度ごとに目的も財源も異なるため、助成金や対象費用、適用される条件などがそれぞれ異なります。主な対象や条件を見ていきましょう。

誰が申請できるのか?

建築主(施主)、施⼯者、協議会等の団体など

どの費用が対象になるのか?

⽊材購⼊に係る費⽤、該当箇所の⼯事費、設計計画費など

補助⾦の助成⾦額

定額、または全体使⽤量に対する割合、㎥当たりの使⽤量に対する定額の助成など

適用される条件

建築⽤途や⽊材の指定、調達⽅法や申請者⾃⾝の応募資格など

審査書類

・木材の調達方法や使⽤量が分かる書類

基本図面(配置図、平⾯図、⽴⾯図、軸組図、梁伏図)

・⼯事⼯程表、請負契約書、建設業許可証など⼯事関係の書類

応募⽇時

随時募集の場合もありますが、4⽉中旬から1週間程度と短期間の場合も多いです。

申請における注意事項

木材補助金の申請においてはいくつかの注意点があります。場合によっては希望の補助金が申請できない可能性もありますので、計画段階から以下のポイントを押えておきましょう。

  • 他の補助⾦と重ねての申込ができないことがある
  • 補助⾦の出処(国または市町村の財源)が同じ場合は重ねての申請ができない場合が多い
  • 審査通過後の計画変更ができない制度がある
  • 竣⼯後に申請した補助⾦を下回る⾦額での助成となる場合がある
  • 実施設計、あるいは⼯事が開始した場合は申請できないことがある

申請時の重要確認ポイント

木材補助金の申請においてはいくつかの注意点があり、場合によっては活用したい補助金を申請できない可能性もあります。計画段階から以下のポイントを確認しましょう。

設計・⼯事の現状の段階

補助金の申請には、設計・工事の進行状況が大きく関係します。補助金は工事開始前の事前申請が必要になることもあるので以下の点を確認しましょう。

  • 契約の有無:設計契約や工事請負契約がすでに結ばれているか。
  • 材料調達の進捗:木材の発注や調達がすでに始まっているか。

使⽤する⽊材量と対象建築物

補助金の適用条件として、使用する木材の量や用途、対象建築物の規模・種類が指定されている場合があります。申請前に、以下のポイントを確認しておきましょう。

  • 使用する木材量:補助金によっては、一定量以上の木材使用を求められる場合がある。
  • 木材の使用箇所:柱や梁、壁、内装など、どこに木材を使用するのかを明確にする。
  • 建築物の種類:公共施設、住宅、商業施設など、対象となる建築物が異なる。
  • 延べ床面積:特定の面積以上の建築物が対象となる場合もあるため、確認が必要。

国産材・地域材の使用が必須となる制度も多いため、調達する木材の産地や種類にも注意しましょう。

⼯事着⼿の計画⽇

補助金の申請には、工事の開始日と完了予定日が大きく影響します。スケジュールを確認せずに工事を進めてしまうと、補助金の適用が受けられなくなる可能性があるため、事前の調整が重要です。

  • 工事着手前の申請が必須の補助金の場合、着工日よりも前に申請を完了させる必要がある。
  • 公募のタイミング:補助金は年に1回の募集が多く、公募期間が短いことがあるため、工事スケジュールと補助金の応募期間を調整する必要がある。
  • 施工スケジュールの管理:補助金適用後に、指定された工期内に工事を完了させなければならないケースもある。

利⽤できる補助⾦と応募⽇、設計、⼯事計画との兼ね合い

補助金にはさまざまな種類があり、利用できる補助金が工事の目的や条件に適合しているかを事前に確認することが大切です。

  • どの補助金を利用できるかを調査:補助金の種類によって適用条件が異なるため、国・自治体の補助金情報を比較する。
  • 補助金の適用対象との整合性:補助金の適用範囲が、プロジェクトに合っているかを確認する。
  • 応募日とスケジュール調整:補助金の申請時期と、設計・施工スケジュールが適合しているか確認する。

助成⽐率と割合

補助金制度によって、助成される金額や比率が異なるため、事前に確認が必要です。

  • 補助額は固定か変動か:補助額が固定されるタイプもあれば、使用面積や施設利用者に応じて助成される場合もある。
  • 補助額の上限:補助金には「1件あたりの上限額」が設定されている場合が多いため、計画している事業費が補助の範囲に収まるか確認。
  • 複数の補助金を組み合わせられるか:他の補助金との併用できない場合があるため、組み合わせの可否を事前に確認することが大切。

比率を正しく理解していないと、補助金の支給額が想定より少なくなる可能性があるため、補助金の詳細な条件をしっかり把握しておくことが重要です。

木材補助金の申請フロー

木材補助金の申請は、以下のような流れで進みます。特に募集締切は最短で1週間の場合もあるので注意が必要です。

まとめ

木材補助金を活用することで、コストを抑えながら、環境に配慮した木材利用が可能になります。
ただし、申請には事前準備が必要で、補助金ごとに要件が異なるため、事前に情報をチェックし、計画的に進めましょう。

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